ドキドキの誕生会

2017-12-19

今日は、

12月生まれのお友達のお誕生会でした。

 

しか~し

 

朝から月組さんは、ソワソワしています。

 

なんだか落ち着かない様子。

 

それもそのはず、今日はお誕生会で初めてヴァイオリンを人前で弾くのです。

 

 

「ねーねー、先生、今日本当に一人で弾くん?」

「そうよ。」

「えっ!みんなで弾かんの?」

 

みんなでは弾きません!!

1人で弾く事は前前から言っていたはずです!!

 

「できるかね・・・。」(-_-;)

 

出来る!出来る!

だいじょーうぶよ!!

 

実は昨日、誕生会の予行練習として、はじめて星組さんと自分以外の月組さんのお友達の前で、ひとりで弾いてみました。

みんなとっても緊張したようで、『お客さんに聞いてもらうという事はこんなにたいへんな事なのか!!』

と、子どもたちなりに思ったようでした。

いわゆる、『心が折れそうな状態』になったようでした。

 

足が震えたりもしたようです。

 

でも、一人で人前で弾かないといつまでたっても上達しないんですよ、こればっかりが。

皆で弾くと、

「誰かがなんとかしてくれるはず・・・。」

という、根拠のない幻想を抱いてしまいますもん。私でも。

 

「間違えても何とかなるだろう。」と、

 

でも一人で弾いていて間違えてしまうと

「全く何とかならなかった!!」

という事態に直面します。

そのため、背中を思い切って押してあげる事も大事です。

「可愛い子には旅をさせよ。」と昔の人は良い事を言いましたね。

野菜や花の苗も可愛がりすぎて、水や肥料を上げすぎると腐ってしまします。

土を表面が乾燥するまで、耐えさせることで甘くなり品質が良くなりますので、程よい厳しさや困難も成長するための試練であり、チャンスです。

でも、いつも「元気に成長してるかな、虫や病気は大丈夫かな、日照はちょうど良いかな。」と見守ってあげる事や、最初にその野菜に合う土壌づくり、基礎作りをしっかり整える事が条件です。

水を上げない=ほったらかし とは違いますよ。

「水と肥料さえ与えとけば、ほったらかしといてもイイや。」では育ちません。

 

それはさておき、

 

今回は「メリーさんのひつじ」のD線を弾いたのですが、

人ぞれぞれ、何か所か間違えやすいポイントがあるのです。

そこを間違えてしまうと、もう頭の中は、「・・・。」となり、弓の動きが逆になって先が弾きづらくなったり、音を間違えると、軽いパニックになり、「どうしよう、えらい事になった。」と止まってしまうか、どうしてよいか分からなくなる、というちょっと怖い事が起こるわけですよ。

心がかなりザワつきますよ。

 

(慣れてしまえばそんな事、簡単に上手く対処できるようになるのですが。)

 

そうならないように、みんな日頃から練習をするんですけど、

 

はじめてのヴァイオリン一人デビューは結構勇気がいります。

間違えたら、いままで練習を真面目にしていたかとか、していなかったとか、いろいろな事が全て自分の責任だった事に気が付くんです。

「先生がなんとかしてくれるだろう。」

「お母さんが、『出来ないならもうしなくても良いわよ~。』」

とかいってくれないかな~とかいう甘えが、心の何処かにあっても、皆の前に一人で立つと、自分の間違えやすい箇所に事前に気をつけるとか、構え方、音が最初にとれるか、など全部自分で引き受けなければならなくなるという、問題に気が付くのです。

 

朝のお参りの後も、「先生ホントにホントに一人で弾くんよね。」

 

まだ聞いてきます。

 

「大丈夫、もし間違っても、止まってしまっても今まで一生懸命練習してきたんだから。今まで練習してなくて間違えたら仕方ないけど、一生懸命自分なりに頑張って間違えたのは、悔しい気持ちや悲しい気持ちが起こって、『今度はもっとうまくなりたい』と成長できるから大丈夫よ。一生懸命した人にしか、失敗した時の悔しい気持ちは出てこないんだよ。上手く弾けないかもしれないと不安になるのも、今まで頑張ってきた証拠よ。」

「もし、どうしょうもなくなったら、先生がどうにかしてあげるから。」

 

そして、いよいよ本番です。

 

私の方がドキドキします。

鳥の雛が独り立ちをするのを見守る気持ちでした。

みんな上手く出来たらいいな~。

 

花組さんも、鳩組さんも、星組さんも、先生達がみんな真剣に聞いてくれています。

 

トップバッターはそら君です。

 

今回、演奏する順番も自分たちで決めました。

順番って意外と大切で、他の人には見えない、自分たちの心のバトンみたいなのがあるんですよ。

一人ひとり別々に練習してきて、他の人から見たらたった一人で弾いているのですが、心が一つになるんです。

共に同じ苦労を乗り越えてきた「仲間」という意識ができるんです。

今回はメリーさんの羊を2回繰り返すので、1回目で上手く出来て、「よし、第一関門突破!」となっても、そこで気を抜くと2回目にまた、関門がありそこで失敗してしまうことがあるので、最後まで気が抜けません。

 

いよいよ始まりました。

「1番、ますだそらくん。」

 

登場すると拍手が起こりました。

お辞儀も心を込めて丁寧に出来ました。

 

4

 

そらん君、とっても上手でしたよ。

 

その気持ちを次のゆいなちゃんにつなげます。

「ゆいなちゃん、頑張って。」とお友達がかすかに声をかけます。

そら君は今日の誕生会で「ゆいなちゃんの良いところ。」を一つ言う時に、

「ゆいなちゃんはヴァイオリンが上手です。」と言っていました。

他にもゆいなちゃんの良い所を皆沢山見つけて言っていましたよ。

ゆいなちゃん、みんな応援してるよ。

頑張って!!

 

5

うまく、いきました。

 

一人一人の演奏が終わると拍手がおこります。

ホッとしたいところですが、最後のご挨拶の姿勢に戻して丁寧に頭を下げます。

 

終わってホッとしたと同時に、聴いてくれた皆に、ありがとうという気持ちが表れています。

ちょっと良い気分です。

後で自然と笑顔がこぼれてきます。

 

次はゆうみちゃんにバトンタッチ。

ゆいなちゃんの最後まで頑張る姿を見て、みんな勇気が出てきます。

 

11

最初のそら君、ゆいなちゃん、ゆうっみちゃん、みんな良い感じで出来ました。

 

私も一人終わる度にホッとします。

次はちほちゃんです。

 

8

ちほちゃんも、緊張していたようですが、上手に弾けましたよ。

よかった~。

 

最後はこうしくんです。

1

こうしくんも、いつも引っかかってしまう箇所を、朝部分的に復讐して、心の中でそこが上手くいくように強く思っていたそうで、見事に最後まで弾けました。

みんなすごいですね、今までで一番上手に演奏できていましたよ。

 

終わったのも束の間、そら君が、

「先生、もう一回弾かんの?」

 

えっ?。

 

「もう一回弾きたいんだけど。」

「最後にみんなで弾かんの?」

 

どーしても弾きたい様子だったのですが、今回は給食の時間も押し迫っており、お時間の都合で1回ずつにしてもらいました。

ごめんなさいね~。

「今度の誕生会で又他の曲も練習して弾こうね。」

みんな大きな壁をまたひとつ乗り越えて、自信が付いたみたいですね。

 

私が一番感動したのは、お互いに励ましあい、お友達の演奏が終わるまで祈るような気持ちで見ていた事でした。

一緒に乗り越えようという空気が出来ていました。

一緒に同じ困難を乗り越え、同じ時に喜び合ったことで、誕生会が終わった後ヴァイオリンを片づけて、鳩組のお部屋に持っていく時もお友達を思いやる優しい気持ちが随所に現れていました。

きっと、先生が何のことを言っているのか、みんなは分かってると思うな。

 

では、また生活発表会に向けて、頑張りましょうね。

その前にコマ回し大会や縄跳び大会、ボールつき大会もあるので、一生懸命練習しましょうね。

みんなやればできる!!

 

 

Copyright© 2015 第二青蓮保育園 All Rights Reserved.